特集 北大グッズ

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多種多様な北大グッズ

今回の特集では、ボールペンから日本酒に至るまで多岐にわたる北大グッズの中から特に人気の品々を紹介する。

本学では定番商品から知るひとぞ知る限定品まで、100種類を超えるグッズが販売されている。近年ではグッズ販売が大学の広報活動や産学連携の一環としても位置付けられ、魅力的な商品開発に余念がない。大学グッズは主に学内外からの要望を受けて企画され、生協や民間事業者が製造・販売を担う。ほとんどの商品はインフォメーションセンター「エルムの森」や生協各店舗など学内や、オンラインで入手可能。

中でも高い人気を得ているのは、北海道土産としても認知度の高いクッキー「札幌農学校」や学生からの需要が多い文具、それに教職員から安定的な手土産需要がある北大饅頭などだ。クリアファイルなど観光客からの需要も一定程度あるが、主に学内からの需要がグッズ販売を支える。

北海道大学ノート 新入生から圧倒的な人気

文具で圧倒的な人気を誇るのが北海道大学ノートだ。表紙に本学の紋章と「北海道大学」の文字が入っているが、中身はごく一般的なノートと変わりない。グッズ販売に携わる本学生協の岸本敬一専務理事によると、商品企画のきっかけは新入生のノート需要だったという。新入生の利用が多い北部購買で毎年数千冊のノートが売れる点に着目し、特に売れ筋のよいものに大学の名前とロゴを入れて売り出した。「入学したら北大ノートを買おう」と呼びかけるポップなど店頭での売り込みも功を奏し、数あるノートの中から圧倒的な人気を得るに至った。「せっかく入学したのだから、と買っていく新入生も多いのでは」と岸本氏。

新入生に人気の北海道大学ノート

北大饅頭 手土産需要が安定的な人気の源

北大饅頭は、誕生から10年以上を経てもなお安定的な人気を誇る定番商品だ。北海道へのこだわりをコンセプトとし、道産の小豆・小麦・かぼちゃなどを使用しているほか、製造も道内企業が行う。

誕生の背景にあったのは教職員から寄せられた手土産への要望。北大ならではの土産物があれば出張などの際に助かる、といった声を受けて企画された。発売以来、土産物として教職員から多く利用され、安定的な売り上げを誇る定番商品であり続けている。このほかには、春先など季節によって新入生・卒業生の家族が入学・卒業の祝い返しとして利用するケースも目立つ。

札幌農学校 シンプルな味わいで人気を博す

北海道土産としての知名度も高い「北海道ミルククッキー札幌農学校」。本学の前身・札幌農学校を商品名に取り入れ、シンプルながら他にない味わいで人気を博している。誕生の経緯やこだわりについて、「札幌農学校」を製造・販売している洋菓子メーカー「きのとや」に話を聞いた。

誕生は2005年。当時きのとやはお土産として販売できる、北海道らしいお菓子を開発していた。また、本学水産学部卒業生である同社の長沼昭夫会長(当時社長)は本学に関わりのあるお菓子をつくりたいと考えており、「札幌農学校」の開発が進んだ。
クッキーは道産の小麦やバター、砂糖をふんだんに使用。ミルクの風味が広がる飽きのこない素朴な味わいに顧客からは「シンプルでおいしい」、「ありそうでなかった」等の声が上がっているという。また、東京や大阪で売っているかと問い合わせが入るなどリピーターも多い。パッケージは地味ながら美味しさが徐々に評判となり、現在では年間約10億円(2017年)もの売り上げを誇っている。

本紙の取材に会長は、「北海道大学が続く限り、これからもずっと販売しますのでご愛顧のほどよろしくお願いします」と息の長い商
品として本学と進んでいく想いを語った。

開発中の2004年、台風が北海道を直撃し、本学の観光名所であるポプラ並木の多くが倒れた。その惨状を知った会長は本学のために「札幌農学校」の売り上げの一部を寄付することを決めた。この寄付金は当初、本学の緑の保全のために使われていたが、その後は教育支援に充てられている。販売開始から現在までの寄付金の累計は1億円を突破した。

7月30日に新千歳空港内に開店した「きのとや新千歳空港ファクトリー店」では「札幌農学校」を使用した新商品を発売。店内工房で焼いた「札幌農学校」にバタークリームと角切りりんごをサンドした「札幌農学校premium」が楽しめる。同社の担当者は「作りたて、できたての感動をお客様に提供したい」と抱負を語った。店舗では他にも新ブランドとしてふわふわケーキ「THE CAKE」や焼きたてアップルパイ「KINOTOYA RINGO」を展開している。

札幌農学校Premium (出典:きのとやホームページ)

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