AI画像認識や動画関連技術の産学共同研究がスタート 先進動画伝送研究部門設置

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本学は1日、産学・地域協働推進機構(北キャンパス)に産業創出部門として「先進動画伝送研究部門」を設置した。産業創出部門とは本学が2014年4月から始めている企業と組織対組織型の大型共同研究を行うための制度。同研究部門の設置は、本学の情報科学研究院とIT関連のシステム開発などを手掛けるシステム・ケイ(札幌市東区)との共同研究が開始されたことによるものだ。この共同研究では、ネットワークに接続したカメラ(ネットワークカメラ)で撮影された動画を高圧縮・高速受信配信するシステムやAI画像認識と連携するシステムの開発などをテーマにする。具体的には、現在広く使われている動画形式の映像を従来技術より約10分の1以下に圧縮することと、映像の受信・圧縮・配信の処理時間を0.4秒以下にすることを目指していくという。

システム・ケイの鳴海鼓大(たかひろ)社長は、動画の高圧縮・高速受信配信システムについて、「膨大な高精細動画を扱いやすくすることと、回線帯域を圧縮することは、システム全体の導入・保守の低コスト化につながり幅広い分野への活用が考えられる」。また、AI画像認識との連携システムについては「製造業、防犯、医療など多岐にわたる分野への利用が考えられる。最終的にはネットワークカメラが『人間の目』となり、各分野で各種状況をリアルタイムに通知することで、安全性や生産性の向上につながる」と、同研究の高い将来性や活用の幅広さを示した。

鳴海社長はまた、産業創出部門の特徴について「多様な価値観・考え方をする企業側と大学側の研究者がお互いを尊重し、共通の未来に向けて研究活動ができると考える」とメリットを挙げ、本学の学部生や大学院生が同研究に関わる機会については「十分に考えられる」と話した。同部門は2022年3月まで設置される予定。

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