ボールは北海道の空高く 北大ソフトボール部が七大戦に挑む

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全国七大学総合体育大会(以下、七大戦)のソフトボール競技が、2・3日にはまなす国体記念石狩市スポーツ広場で行われた。北大のソフトボール部は2日に大阪大と九州大、3日には名古屋大と東北大と対戦。最終成績は1勝3敗、順位は6位という結果で七大戦を終えた。

北大ソフトボール部

北大ソフトボール部は2006年に設立された体育会所属の部活動。現在は男子選手22人、女子選手9人、マネージャー4人を含めた35人で活動している。週に4回、朝6時から練習を行っている。

北大ソフトボール部(ソフトボール部提供)

このチームの強みを「投手力を中心とした安定した守備、そしてどの打順からでも得点のできること」とキャプテンの長岡和(やまと)さん(工学部3年)。チームの中心である大江碧輝(あおき)さん(法学部3年)らと共に練習メニューなどを考えているという。

七大戦に向けて

8月29日の早朝6時、部員たちの姿は札幌キャンパスの原生林の中に位置する、北大B球場にあった。この日はウォーミングアップから始まり、キャッチボールやノック、試合形式の練習などを行っていた。練習の中では「何もしない時間」が生まれないように意識しているという。限られた練習時間を最大限に活用するため、野手がノックを受ける時には投手はピッチング練習、班分けを行っての練習など至る所に工夫が見られた。また、走攻守の全ても練習できるようにしている。七代戦を見据え行われた試合形式の練習では、選手が三班に分かれ全員が守備走塁に参加していた。

次の練習メニューを全員で確認する

挑む、七大戦

9月2日、七大戦の日がやってきた。長岡さんはこの大会への意気込みを「主管校として円滑な運営をしていきたい。また、新しく入った1年生の実力の発揮の場としつつしっかりインカレ出場校としての実力を発揮したい」と語る。七大戦は90分制のルールで行われる。4チームと3チームの2ブロックに分けられ、それぞれ総当たりが行われた後、上位ブロックと下位ブロックに分かれ、順位が決まっていくという流れだ。大阪大との第1試合、北大は初回、4番友枝佑太さん(総合文系1年)の犠牲フライで幸先よく1点を先制する。その裏セカンドゴロの間に同点に追いつかれるとその後は得点を挙げることができず。3点ビハインドで迎えた5回表、相手投手の制球が乱れ5つの四球などで4点を取って逆転。しかし、90分制打ち切りという七大戦のルールによりこの回の得点は認められず。北大は1対4で敗れた。第2試合は九州大との対戦。先発伊藤京介さん(工学部2年)が初回からスリーランホームランを被弾するなど5失点と苦しい立ち上がり。ただやられてばかりでは終わらずその裏、3番大江さんにもソロホームランが生まれ1点を返す。しかし反撃はここまで、毎イニング得点される試合展開となり、9対1での敗戦となった。

ホームランを放つ大江さん

3日の試合では名古屋大学に16対6で勝利したものの東北大学に5対9で敗戦。総合6位という順位で大会を終えた。

七大戦のその次へ

悔しい結果となった今年の七大戦。この大会中北大ソフトボール部は試合間のグラウンド整備など運営に関しても中心的な役割を担っていた。長岡さんは「まず運営側としては大会が円滑に終わって一安心ですが、インカレ目前の中で6位で終わってしまったことは非常に悔しく思います。ただ気持ちはかなり引き締まったと思います。」と大会を振り返る。七大戦の3日後にはインカレ本戦を控える。チームもこの敗戦に挫けることなく、目前に控えたインカレへと進もうとしていた。

(取材・執筆・撮影:安藤)