北大ダンパ2025~初夏の学び舎が音楽に沸く日~
工学部棟前。普段は噴水が吹き上げ木を花が彩り、観光客や地域住民が静かに散歩をする。今日はそんな広場に、にぎやかな人だかりができる日だ。
北大祭のひとつ、「工学祭」のメインイベント「コスプレダンスパーティin北海道大学(通称・北大ダンパ)」。ステージ上のDJが選曲した曲に合わせて、コスプレをした参加者たちが歌い、踊り、叫ぶ。今回は、6月7・8日の2日間開催される。
ダンパの幕が上がる直前、記者が工学部棟前を訪れると、すでに「パーティ」の始まりを待つ人々の姿。記者は、思い思いのキャラクターにふんした人々に話を聞いた。
今年は6回目の参加だという、「あんさんぶるスターズ!!」の「遊木真」の衣装に身を包んだ参加者。手作りのウィッグがこだわりだといい、「がんばって踊ります!」と意気込みを語ってくれた。

「Re:ゼロから始める異世界生活」の登場人物「フェリス」の衣装をまとった人物にも話を聞いた。北大ダンパは、他のコスプレイベントに比べて「安く参加できる」のが良いところだと言う。意気込みを尋ねると「ほどほどにがんばります」と微笑む。

北大ダンパのために東京から来札したという参加者もいた。「音街ウナ」のコスプレをしたその人は、「学祭でこのようにDJを楽しめるイベントは珍しい。楽しみたいと思います」と笑顔。周囲からも一際目を引く被り物が、今日のポイントだという。

「ペルソナ3」の主人公にふんしたという参加者は、北大ダンパについて「古い曲・馴染みのある曲が多いのが嬉しい」「こんなたくさんの人の中でDJを楽しめるイベントはなかなかない」と話す。「楽しむぞ」と控えめなガッツポーズを見せてくれた。

衣装も所属もそれぞれ異なる人々。しかし、笑顔で同じ音楽に身を委ねる彼らには、北大祭随一の熱い一体感があった。
実行委員会コメント
工学祭実行委員会からも、今回の北大ダンパに対する思いを聞いた。
―ダンパに向けての意気込みを教えてください。
実行委員会北大ダンパは実は15年以上の歴史を持つ、由緒あるイベントです。2023年にコロナ禍からの復活を果たし、以降は両日開催となり、今年はついにスペシャルゲストをお招きできるまでに成長しました。
古き良きインターネット文化を次の世代へと受け継ぎながらも、新たな試みにも挑戦し、より多くの方に楽しんでいただけるイベントを目指して準備を進めてまいりました。当日の熱気と盛り上がりを、ぜひ感じていただけたらうれしいです!
―準備で苦労したことはなんですか?
大学という学びの場をイベント空間に変えるためには、多くの方との連携が不可欠でした。安全面や更衣室の運営、進行管理など、さまざまな調整に苦労しました。
また、今年はスペシャルゲストをお呼びするという新たな挑戦もあり、ゲスト選定から広報ポスターの制作まで、一つひとつをメンバー全員で協力して形にしてきました。
―今回の見どころはどこですか?
ハム太郎の“くるくる回るあの曲”や、個性豊かなコスプレ、自由なダンスなど、目にも耳にも楽しい要素が盛りだくさんです!200人規模のコスプレイヤーたちが一斉に飛び跳ねる様子は圧巻で、まさにダンパならではの光景です。
さらに今回は、なんとD.wattさんにご出演いただけることになりました!D.wattさんは、東方アレンジサークル「IOSYS」の中心メンバーとして知られ、数々の人気楽曲を手がけてこられた作編曲家/DJです。
東方Projectのアレンジ楽曲をはじめ、電波ソングなどニコニコ動画を中心としたネットカルチャーにおいて絶大な人気を誇ります。そのパフォーマンスは必見・必聴ですので、ぜひお見逃しなく!
―来場者の方へのメッセージをお願いします。
古のニコ厨の方も、「ちょっと見てみようかな」という方も大歓迎!非日常な熱狂空間を、ぜひ一緒に楽しんでいただけたらと思います。皆さまのご来場を心よりお待ちしております!

普段の大学では決して見られない熱狂空間を、ぜひ一度訪れてみてほしい。
なお、北大ダンパの詳細及び参加上のルールは、以下を参照。
(取材・執筆・撮影:品村、撮影:古谷)