「性別を超えて推しになる」 北大ラブライブ!、歓声と一体感のステージ

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~推しの姿で踊る~ 13人のラブライバーが彩る8曲

7日(土)13時55分、高等教育推進機構前Performance stageにて、アイドルコピーユニット「北大ラブライブ!」が登場した。

このグループは『ラブライブ!』シリーズのファンである北大生13人で構成され、性別を問わず自らの推しキャラになりきってステージに立つ。

今回はアニメ第1作『ラブライブ!』のグループ「μ’s」を中心とした構成で、全8曲を披露。キャストが1人ずつ登場し、「僕らは今のなかで」で幕を開けると、色とりどりの衣装がステージを華やかに染め、観客の視線を一気に引きつけた。

※顔に関してはキャストの希望により修正を入れている

コール、振り、熱気 観客との一体感

TikTokなどでも話題の「愛♡スクリーム!」では、演者が事前にコールの掛け合いをレクチャー。「ルビィちゃ〜ん!」「何が好き?」「チョコミント、よりも、あ・な・た♡」といったやり取りが会場を沸かせた。

「No brand girls」では観客の手振りでの参加も見られ、演者と観客がともに作品世界をつくりあげていく姿が印象的だった。

会場の様子

最後に披露されたのは「Wonderful Rush」。キャラごとに異なる細かな振り付けが多数入るこの楽曲では、演者のキャラへの理解と没入ぶりが際立ち、ラストにふさわしい完成度の高いパフォーマンスとなった。

キャストと観客の感想

センターを4曲で務め、ひときわ存在感を放っていた高坂穂乃果役・おだんごさん(法学部2年)は、「本番はいつも緊張する。でも、来てくれる観客の皆さんがいること、そしてキャラの見ていた景色を見れることがうれしい」と語った。

矢澤にこ役のくぬーでる(理学部1年)さんは、「アクシデント込みでライブ感があって面白かった。新入生でもセンターをさせてもらえて楽しかった」と話す。

観客のK・Nさん(法学部3年)は「自分もラブライブのファンだったので、当時のライブを思い出させてくれるような盛り上がるステージだった。思わず大きな声で大きな声で応援してしまった」と話す。

ラブライバーだというY・Oさん(医学部4年)は「Wonderful rushという夢を歌った曲を大学生という夢溢れる時期にやっているのがとてもよかった」と熱く語っていた。

性別・国籍を超えた交流

普段の練習は、個人での自主練習のほか、全体練習でフォーメーションを確認。振り付けのみならず、衣装の調整やメイク指導などでもメンバー同士が支え合っているという。昨年度は中国人留学生も参加しており、「日本人よりもアニメやネットで流行った曲の知識に詳しくて驚いた」と語るメンバーも。アニソンを中心に様々な曲をコスプレして踊るイベント「北大ダンパ」では10曲以上も覚えた振りをキレキレに踊っていたそうだ。

「北大ラブライブ!」は現在、北大祭だけでなく金葉祭や北水祭(函館キャンパス)、東京のイベントにも出演するなど、活動の幅を広げている。ぜひ金葉祭などで生のステージを見てみるのもいかがだろうか。

アニメを愛する気持ちから始まったステージが、多様な背景をもつ学生たちの表現の場となり、観客との新たなつながりを生んでいる。「好きなものを好きなままに表現する」。そんな純粋な想いが、北大祭に一つの彩りを加えていた。

(取材・執筆・写真加工:小田 写真:読者提供)