「HBAライラック食堂」記念式典
北大のネーミングライツ・パートナーに株式会社HBAが新たに加わった。
北大では、所有する施設の別称(愛称等)を企業につけてもらうネーミングライツ事業を実施している。これまでも、Sky HALL(高等教育推進機構大講堂)、Sky Open Area(附属図書館本館南棟2階オープンエリア及びリテラシールーム)、NTT東日本ミライ共創Room(スマート農業教育研究センター ロボット農機管制室)、NSSSOL Dining(工学部食堂)、Shikishima Lecture Room(医学部第3講堂)、日本製鉄オープンホール(工学部オープンホール)の計6施設でネーミングライツ事業が展開されていた。
そして、新たに北大のキャンパスで最大の食堂であり、教養棟(高等教育推進機構)に併設している北部食堂のネーミングライツ・パートナーを株式会社HBAに決定した。契約期間は2025年8月1日から2030年7月31日の5年間となる。北部食堂には「HBAライラック食堂」という愛称がつけられ、1日その記念式典が行われた。

記念式典には宝金清博総長、北海道大学生活協同組合理事長の坂爪浩史教授、株式会社HBAの白幡一雄代表取締役執行役員社長が参加しテープカット及び各種報道機関からの質問対応を行った。
宝金総長はネーミングライツ事業について「こうした事業は欧米ではもっと取り入れられており、大学病院の名前なんかもネーミングライツにより設定されている」としながらも、「とは言っても限度があり、例えば食堂のネーミングライツを食品関係の会社に渡すのはどうかなと思う」とネーミングライツ事業に求められる慎重さについて語った。実際、「国立大学法人北海道大学ネーミングライツ事業取扱要領」にはネーミングライツ事業の前提として、「施設等の本来の目的に支障を及ぼさないように実施するとともに、ネーミングライツ事業の対象となる施設等の公共性を考慮し、社会的な信頼性及び事業推進における公平性を損なわないようにしなければならない」という国立大学として守るべき公平性が規定されている。今回ネーミングライツの契約を結んだ株式会社HBAは「白幡社長のご出身の大学であり、ビジネスが直接食品に関係しないため(株式会社HBAはIT系企業)比較的健全」と述べ、「我々として、今後もネーミングライツを一定のルールの範囲内で広げていきたい」と語った。
記念式典の後には白幡社長が学生200名を対象に、チキン竜田丼を100円で食べることができるチケットの配布を行った。

(取材・執筆・撮影:山口)