令和8年度北大フロンティア入試合格者発表される

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北大の入試方式の一つであるフロンティア入試の合格者が12月9日に発表された。令和8年度の志願者及び倍率は以下の通り。

最も倍率が高かったのはTypeⅠ(注1)が理学部地球惑星科学科で3.4倍、TypeⅡが工学部環境社会工学科で4.6倍だった。どちらの学部も、昨年度に続いて学部間の志望倍率1位であったが、倍率自体は昨年の4.0倍、6.0倍を下回る数値となった。

令和8年度フロンティア入試 志願者数(北大公式ホームページより)

フロンティア入試は、大学や社会での新しい価値の創造を目指し、急速に変化する時代を生き抜く素養と、北大で学びたいという強い意志を持つ学生を募集するために、令和4年度から導入された入試形態である。TypeⅠでは、出願書類による第1次選考と、課題論文、面接(口頭試問)による第2次選考及び大学入試共通テストの成績をもって合否が決定する。TypeⅡでは、出願書類による第1次選考と、適性試験及び面接(口頭試問)による第2次選考で合否が決定する。

TypeⅠは、大学入学後に成長し活躍できる資質や能力を入試で測る目的で導入されたものであるため、コンピテンシー評価(注2)に重きを置いている。出願時には「教科指導」「総合的な探求の時間」「学級活動、学校行事等の諸活動」「部活動」など複数の評価領域において、高校教員からの評価が必要となる。TypeⅡは、数学と理科による適性試験が課される方式であり難易度は一般選抜に類するとされているが、大学入試共通テストの受験は不要である。そのため、数学と、物理または化学のみで受験に挑みたいという高校生には適した方式となっている。

(執筆:武田)

注1:TypeⅠは来年1月に実施される共通テストの結果をもって来年2月に最終合格者が決められる。

注2:高等学校における多様な活動を、評価軸に沿って高校教諭が評価する。受験生の資質や能力を多面的に評価するために用いられる。