本学学生チームが壮行会で優勝を報告 クラウドファンディングは目標額を達成 ーハルトプライズ地域予選で日本勢初優勝のアクアモウ 【動画あり】

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アクアモウのメンバー(右)とハルトプライズ学内実行委員長の坪井里奈さん

学生が起業アイデアを競う世界的なコンペ大会・ハルトプライズの地域予選で日本勢初優勝を果たした本学の学生チーム、Aquamou(アクアモウ)の優勝報告会兼壮行会が12日、本学理学部で開催された。同会は本学水産科学研究院などの主催で、活動報告や地域予選の再現プレゼンテーション、本学理事による花束贈呈などが行われた。今後の活動資金を賄うため先月から行われていたクラウドファンディング(CF)では、目標額の100万円を超える寄付が集まった。

淡水魚の養殖ビジネスを提案

ハルトプライズは国連が提唱するSDGs(持続可能な開発目標)達成に向け、世界120カ国以上の大学生・大学院生が起業アイデアを競うビジネスコンテスト。国連が正式に支援し、「学生のノーベル賞」とも呼ばれる。国連本部で行われる最終プレゼンテーションで優勝したチームには、起業のための資金として100万米ドル(日本円で1億円あまり)が贈られる。

本学の学生チーム・アクアモウはナイジェリア出身のリーダー、チュク・イフェアニーさん(水産科学院修士2年)ら4人のメンバーで構成。昨年行われた学内予選では2位となり敗者復活戦に回ったものの、4月に東京で行われた地域予選に出場した。地域予選では出場したおよそ50チームを押さえ、日本勢初となる地域予選優勝を果たすとともに、今月から英国で行われるアクセラレータ・プログラム(強化合宿)への出場権を獲得。強化合宿で選抜された6チームが国連本部での最終プレゼンに進む。

大会では毎回異なるテーマが与えられ、今回のテーマは「今後10年以内に、1万人の若者に有意義な仕事を提供するベンチャーを創出する基盤を作ること」だった。同チームはアフリカにおける若者の失業問題と食糧問題の解決に向け、アフリカ原産の淡水魚・ナイルティラピアの養殖ビジネスを提案。必要な電力を太陽光で自給できる持ち運び可能な独自の水槽を開発し、魚のエサには従来の魚粉ではなくウジムシを活用する。魚には本学が開発した「パワーフィッシュ」と呼ばれる技術を用い、成長の速いオスのみを効率よく養殖可能なモデルを提案した。事業化で雇用を生み出し、10年でおよそ1万6000人の若者の雇用創出を目指す計画だ。

再現プレゼンテーションを行うチームリーダーのチュクさん

地域予選でのプレゼンを再現、本学教員がプロジェクトを講評

同会では冒頭、ハルトプライズとその選考フローが紹介され、優勝を決めた東京地域予選でのプレゼンの再現と日本語での説明が行われた。次いでCFの状況や、さらなる資金提供の必要性が会場に伝えられた。

また、プレゼンの内容を踏まえ本学水産科学研究院のジョン・バウアー准教授は、ティラピアの養殖研究の解説をし「(同チームの研究は)養殖における3つの問題(環境・エネルギー・エサ)を全て解決している」と講評を述べた。質疑応答では、プレゼンで挙げられた水槽の性能や、一般のティラピラとアクアモウ式で養殖されたものとの違いなどについて質問が挙がった。

本学の西井準治理事・副学長は「頑張って、楽しんで、北大のステータスを上げてほしい」との祝辞とともに各メンバーに花束を贈呈した。

西井理事・副学長による花束贈呈

クラウドファンディングでは100万円超の支援集まる チームリーダー「大学に恩返ししたい」

同チームは英国への渡航や水槽などの試作品製作にかかる資金を募るため、先月14日からCFを実施していた。多方面から支援が集まり、11日に目標額の100万円に到達。最終的な支援総額は124万円あまりに上った。

同チームの活動を支援している本学人材育成本部の飯田良親客員教授は、CFでの目標額達成を受け、「アクアモウのメンバーは、学内はもとより、道内、そして日本中の暖かい声援を肌で感じながら英国に向かいます。ご支援本当に有難うございます」とコメントし感謝の意を表した。

チームリーダーのチュクさんは「水産学部の先生の助言など大学から受けたサポートの恩返しをしたい。強化合宿を一生懸命頑張る」と意気込みをみせた。

【本紙YouTubeチャンネルでプレゼンの模様を配信(Click here to watch the presentation movie.)】