不安は自然なこと、相談して―学生相談総合センターが遠隔相談を実施

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新型コロナウイルスの流行により、北大生の学生生活は、入校制限、遠隔授業などによる大きな影響を受けており、悩みを抱える学生も少なくない。学生相談総合センターは現在、遠隔相談を導入し、新型コロナウイルスの流行などによる学生の不安についても相談を受けている。

「大変な状況で不安になるのは自然なこと。相談することは恥ずかしいことでも自分が弱いことでもない。抱えこまず相談して」。留学生相談室長のミシェル・ラフェイ准教授はこう話す。

相談センターの一室(学生相談総合センター提供)

1日現在、同センターの学生相談室、留学生相談室及びアクセシビリティ支援室は、メールで相談の予約を受け、原則として「Webex」などのオンライン会議システムを用いて相談対応を行っている。遠隔相談でも相談員は各相談室内の個室から対応するため、相談内容が他の人に知られる心配はないという。ただし、極力どのような学生でも相談できるようにするため、次のような場合は同センターに来室しての相談も受け付ける。①相談者が電話やインターネット環境を利用できない、②遠隔相談では相談者の安全確保が難しい、③相談者が障害などのために遠隔相談に必要な機器の操作等が難しい――場合だ。学生の安全を守るため、急を要する対応も可能な体制だという。

学生相談室カウンセラーの山村崇尚(たかなお)さんとラフェイ准教授によれば、新型コロナ流行で新たな悩みも生まれている。アルバイトの仕事がなくなったことによる金銭的な困窮や留学生の帰国に関する悩みのほか、授業や研究、インターンシップの予定などが急変し環境についていけないという相談も寄せられる。元々悩みを抱え、新型コロナ流行以降の生活リズムやパターンの乱れから精神的な辛さが増した学生もいるという。山村さんは、学生に対し「先行き不透明な中で生活できている自分自身を認めてあげてほしい」と話した。

また、アクセシビリティ支援室も障害や病気のある学生の学修に必要な合理的配慮のサポートを続けている。山村さんは、「本学では学生相談を重要な取り組みとして位置付けている。当センターも様々な工夫をこらし総力をあげて学生支援を進めていく」と話した。

相談方法の詳細、新型コロナウイルスの流行による心理的影響やお知らせなどの最新情報は、同センターのホームページ内の「お知らせ・イベント情報」(https://www.sacc.hokudai.ac.jp/news/)で発信されている。

通常時の相談センター内(学生相談総合センター提供)

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