えるむ歌壇【第7回】

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優しさは繰り返すほど嘘になる きれいな虹の切れ端のあと

/井嶋 南里

冷たさとしての葡萄を口にするうちに脱臼するのがわかる

/朝凪 布衣

大空で大魚がいくらか餌探す揺蕩う吾はいずれ胃の中

/杉本 太

長編のあとがきをめくり息をつく さあ感想戦をはじめましょうか

/西 希

ブランコが上る 鈴虫鳴く夜にバッタを包んで笑む君のこと

/辻村 陽翔

提供:北海道大学短歌会