【受験特集:どんな道でも、道は道】第4回(2) 将来の夢は、日本で見つけた 梁冠宇さん(水産学部4年)

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机に向かう学習と同時に梁さんが大事にしたのが、生きた日本語をアウトプットする場の確保だ。授業後に日本語教師に熱心に話しかけ、教師が通う道場で1年間空手の稽古にも励んだ。
「中国人とじゃなくて、日本人と仲良くなるのが大事。ちなみに、空手の方は正式な帯をとる機会がなかったけど、道場の師範のおじいさんにだいたい茶色だって言われるくらい上達しました。楽しかったぞ」

「最初はかなりしんどかった」努力が実り、梁さんは半年ほどで日本語能力検定の最高の級、N1に合格した。「日本語は難しくないよ」と梁さんは笑うが、検定の公式サイトに掲載されているN1の長文読解の問題例は高校の現代文を彷彿とさせる。今もこうして長文を書いている日本人の記者でもうっかり間違えそうになる試験問題を前にして、結果はやはり梁さんの努力によるものだと感じさせられた。

話せなかった日本語は、本気の努力で身につけた。そんな梁さんがついに本学の入試対策に着手するのは、また次の話だ。

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