働く上で重要なのは、柔軟性や「ストレスへの対応力」 –北海道ガス株式会社 総務人事部人事グループ・大塚裕輝さん(本学経済学部卒業生) 【どうする? キャリア(就職特集)・企業インタビュー】(全文)

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北ガスの大塚裕輝さん

―北大生の印象はいかがですか?

学部・部活・サークルなど様々なので、一概に「これ」と言った定型的な印象はありません。様々なキャラクターを持った学生がいると感じます。当社に応募する北大生で言えば、北海道への愛情があり、「魅力的な土地にしていきたい」という思いを持っている点は共通していると思います。

―採用したい学生像は?

2020年卒向けの「求める人材像」は2019年3月に発表しますが、2019年卒の採用では「感じ、考え、行動しながら、変革を起こしていくリーダーシップを持った人材」という人材像を掲げました。私からは学生の皆さんに大事にしていただきたい要素として、「柔軟性」と「ストレスへの対応力」を挙げたいと思います。

まず「柔軟性」については2つの意味があります。1つ目は発想の柔軟性です。エネルギー業界では自由化が急速に進展し、過去と比べても変化の大きな時期にあります。そのような状況で新しい事業を生み出せる発想力・創造力が重要になっています。一見すると関係のない業界とのコラボレーションなど、「ガス会社なのに、こんなことをやったら面白いのでは?」といったアイデアが出てくるとよいと思います。2つ目は、あらゆる仕事に適応するという意味での柔軟性です。当社には全体で約800名の社員がいますが、文系・理系を問わず全て総合職で採用します。様々な部署で経験を積み、キャリアを形成していくのが当社での働き方です。異動先の希望調査は行いますが、望んでいない部署に行くこともあるかもしれませんし、望んだ部署でも思い通りの仕事ができるとは限りません。仕事なので面倒なことはつきものです。どのような部署や仕事でも、自分なりの楽しさ・やりがいを見つけて仕事ができれば幸せに働けると思いますし、人としても魅力的に映るのではないでしょうか。

次に「ストレスへの対応力」についてですが、ストレスは仕事をしていれば絶対に感じるものです。同時にやりがいにも繋がります。ストレスへの対処法として「コーピング」という概念があり、問題自体を解決する対処の仕方と、楽観視したり見方を変えたりして対処する方法とに分かれます。これら2つの対処法をバランス良く組み合わせた上で、ストレスをある程度感じてもそれを成長につなげていけるとよいのではないかと思います。

―選考過程でご覧になりたいポイントは?

新卒採用の多くは「ポテンシャル採用」と呼ばれ、「この学生は自分の会社で活躍してくれそう」「会社の将来像にマッチしそう」という点が大きなポイントとなります。「学生時代に何をやったか」という結果そのものよりも、「何を考え、どのように取り組んできたのか」、すなわちそれに至るまでの過程が重要です。「自分には大きな実績がないから」といって心配しないでいただきたいと思います。

―今の学生に足りないと思われる点は?

もっとアナログに「自分の足で動いて、自分の目で見て、自分の耳で聞いて、実際に人に会いに行く」ということができると後悔がないのではないかと思います。スマートフォン一台あれば片手でどんなことでも検索できる時代ではありますが、ホームページだけでは分からないことも多いです。企業がウソを書くことはないと思います。ただ、それが学生さん各自にとっての「真実」であるかどうかは分かりません。全てをパソコンやスマートフォンの前で終わらせるのではなく、目的をしっかりと持って意識的にアナログなことにも取り組んでいただければ、納得のいく結論にたどり着けるのではないでしょうか。

―学生の間に取得しておくとよい資格などありますか?

入社後にどのような仕事をするかは分からないということもあり、当社の場合はありません。仕事については入ってから学んでいただきます。参考までに、今年の新人研修は9ヶ月かけて行っています。資格はないよりはあった方がよいですが、なぜその資格を取ろうと思ったのか、どのように努力したのかが重要です。

大学生の間には、学生時代にしかできないことをやっていただきたいと思います。同世代の人だけと集団で何かをできるのは学生時代の特権です。何かしらの目的を持ち、考えて取り組んだ経験はご自身の糧になります。引き出しがたくさんある人は魅力的ですし、社内でのコミュニケーションにも役立ちます。何事に関しても、迷ったら行動してほしいですね。

―採用担当として心がけておられることはありますか?

まず、会社のことは何に関しても答えられるようになりたいと考えています。社員の中で学生が最初に見るのは採用担当なので、歯切れが悪いとイヤですよね。学生さんからの質問には極力その場で答えられるよう、社内のいろいろな人と積極的にコミュニケーションを取るようにしています。

学生さんに対しては、就活の応援がしたいです。私は会社のことが好きですが、全ての就活生にとって100点満点の会社ではないかもしれません。例えば、現在北ガスには海外での事業所はないので、そういった働き方をしたい方にとっては、不足に感じる点だと思います。入社後に後悔してほしくはないので、北ガスの良さを伝えるだけではなく、就職活動や働くことそのものの魅力をお話しして、「こんな考え方もあるよ」といった気づきをお伝えできればと思っています。

―「就活ルール」廃止の影響はどのようになるとお考えでしょうか?

これまでも就活に向けて動きが早い学生とそうでない学生との間での二極化を指摘する声が聞かれましたが、今後は学生も企業も、今まで以上に二極化が進むのではないでしょうか。企業側もネームバリューに甘んじられない時代になってきていますので、今までのルールに縛られない発想がどれだけできるか、自分でどれだけ考えられるかが重要になるのではと思います。