国・北大は争う姿勢 名和氏「密室解任手続きの真相明らかにしたい」 —総長解任取消訴訟

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裁判の後会見した名和氏㊥(22日、札幌市)

職員に対する過度な叱責(しっせき)など不適切な行為を理由に本学総長を解任された名和豊春氏が解任は違法だとして、解任取り消しと1466万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が22日、札幌地裁(武部知子裁判長)であった。被告の国と本学は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。

訴状などによると名和氏は、解任手続きで実質的な反論の機会が無かったほか、事実認定された同氏の言動の大部分は事実と異なるなどと主張。録音データといった証拠も開示されなかったという。

名和氏は22日の陳述で「私個人の権利や利益の問題をはるかに超えて、北大の自由と民主主義の伝統などに関わる重要な問題だ。(裁判で)北大が密室で行った解任手続きの真相を明らかにしたい」と話した。

国と本学は今後、主張や反論などをするという。

札幌地裁に入る名和氏(前列㊧)(22日、札幌地裁前)