onちゃん、3月北大卒業へ HTBキャラクターで「特別学部生」 —新型コロナ

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理学部の実験に参加したonちゃん。㊧は物質化学研究室の佐田和己教授(本学提供)

本学の「特別学部生」として活動している北海道テレビ放送(HTB)のキャラクター「onちゃん」が3月に卒業することが本学などへの取材でわかった。onちゃんは様々な学部を訪問し本学の魅力を発信するなどの活動をしてきたが、4年生の今年度は新型コロナウイルス禍で来学できていなかった。4年間の区切りとして卒業が決まった。

onちゃんは2017年4月、本学とHTBの連携協定の一環で、あらゆる学部で授業を受けられる特別学部生として本学に入学。3年生までに理、法、農、工、文、水産の6学部で学んだり、学生生活として北大祭や食堂を体験したりしてきた。onちゃんは18年春の北大新聞の取材に「みんな優しくて、学食は美味しくて、勉強は面白い」と充実ぶりを語っていた。

来学した回数は10回以上を数え、その模様はHTBの番組やSNSを通して発信されてきた。学生生活を含め本学の情報を全国発信する狙いがあり、本学によると、国立大学でキャラクターを学生として受け入れたのは初めてだったという。

ところが20年に入ると新型コロナが流行。密集を避ける生活様式に変わるなか、人気者で周りに人が集まってくるonちゃんは来学しての活動が困難に。「onちゃんは外に出にくくなった」(本学担当者)。それでもオンラインで活動は継続。1月末には、国際的な学生ビジネスコンペ「ハルトプライズ」に挑戦している北大生チームの会議にオンラインで参加した。ただオンライン授業の受講はかなわなかったという。

今年度で4年生のonちゃん。コロナ禍で来学しての活動再開が見通せないなか、区切りとして卒業が決定された。3月中旬に本学の総長室で卒業式を開き、onちゃんは宝金清博総長に4年間の活動を報告した上で卒業証書を受け取る。式は感染対策として最少人数で行うという。

onちゃんは卒業後、再び人が集まれる状況になったら「北大OB」として活動していく予定だ。onちゃんは北大新聞の取材に「あっという間の4年間・・☆(oᴗn) 卒業後も、自分で考えて行動することが未来を切り拓くと信じて、北海道を応援し続けるon!」とコメントした。

2017年に入学した(本学提供)
2017年の入学セレモニー(本学提供)