オンライン北大祭をまとめる —新井義輝さん(オンライン統括・北大祭事務局)インタビュー

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今年第63回北大祭はコロナウイルス禍の影響でオンライン開催となり、例年の対面開催とは大きく異なる準備が求められている。北大祭のオンライン化を指揮する新井さんに今年の北大祭にかける思いを聞いた。

――「オンライン統括」という役職を今年初めて作られた経緯を教えてください。

 第63回北大祭がコロナ禍の影響でハイブリット開催(オンラインと対面の併用)から全面オンライン開催に切り替わった際に、それに適した担当の振り分けや仕事の調整役として全体を見通す役職が新たに必要になりました。そのためにオンライン統括という役職を作り私が務めることにしました。

――北大祭の準備で苦労した点や工夫した点がありましたら教えてください。

 北大祭がオンライン開催に決まったことで、人によっては仕事がなくなったり、あるいは大きく増えた人もおり仕事の負担が偏ってしまいました。その改善のため、元々あった3つの部署を新たに6つの班に再編したことは非常に苦労しました。

 さらに前提として事務局はサークルなので、一人ひとりのやりたいことやモチベーションは違っています。組織再編ではそうした一人ひとりの考えを尊重しつつも全面オンライン開催へ事務局の体制を最適化するため、メンバーとコミュニケーションを取りながら、それぞれの異動先を決めていきました。

――第63回北大祭への思いを聞かせてください

 北大祭がオンライン開催になったことは、新しい取り組みが出来るという意味でチャンスだと思いました。北海道にいない人にも伝えられる、いつでも企画に参加できる、そして対面開催が出来ない状況でも伝統ある北大祭を繋ぐという意義が今回のオンライン北大祭にはあります。対面の劣化版ではなくこうした意義を体現し、固有の価値を持った新しい北大祭を作っていきたいです。

 私は(去年開催されなかったため)北大祭を経験していません。そうした僕と同じ年代がメインとなって北大祭を運営しますが、逆に例年の型にはまらない、新しいものを作っていける代だと思っています。また3年生の先輩方はメインとして北大祭を運営できなかった代なので、今年折角残ってくださったので「やってよかった」と思ってもらえるようなものを作っていきたいです。全員がやってよかったと思えるような祭にしていきたいです。

 また第63回北大祭のテーマは「Blue Ocean」です。経済用語で「未開拓市場」という意味で、これから新しいことをするのにふさわしいテーマだと思っています。第63回北大祭を「Blue Ocean」を体現するように準備をしていきたいです。

――第63回北大祭でのおすすめの企画や、オンライン開催ならではの楽しみ方を教えてください

 まずは普段一般の方々が見ることのできない北大の最先端に触れられる公開講義、北大の学部1年生などが自分たちで動画を制作する「Short Film Contest」。また北大生のみならず近隣の飲食店や札幌市にゆかりのある人のコロナ禍での挑戦をまとめた「ChALLengers’ LOG」や水産学部出身の気象予報士 斉田季実治さんが講演してくださる企画もおすすめです。さらに祭のグッズは全国どこからでも購入できます。札幌近郊の方のみならず、全国の受験生の方や北海道を離れた北大OBの方などにも北大を思い出してもらえるような祭になると思います。

 オンライン開催なので、好きな時間に好きなようにアクセスして楽しんでもらえるのもよいと思います。事務局企画のライブ配信では日をまたいで配信を続ける「企画を止めるな!」があり、一日の終わりなどに気軽に見ることが出来ます。その他多種多様な企画があるので、いつでも好きなものを楽しんでほしいです。