【受験特集:どんな道でも、道は道】第1回(3) 進学か就職か、出した答えは「北大へ」 野中直樹さん(理学部3年)

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とはいえ、進学校の出身でもなければ予備校に通ったこともない野中さんには圧倒的に受験勉強のノウハウが不足している。高校時代の友人の中には親からの資金を使い予備校で浪人生活を送る者もいる一方、野中さんの受験は半年近くを費やし「受験の常識」を調べるところから始まった。
「勉強なんて1日2、3時間やればすごいと思ってたけど、受験生なら10時間やってもいいくらいだって知ったのはあの時だよ。スタートは、普通の受験生が聞いたら笑っちゃうような『勉強の勉強』からだった」

また、学力も圧倒的に不足していたことは言わずもがなだろう。高校の勉強なんて忘れちゃいますよね、と記者が笑うと、野中さんはもっと笑って「忘れる以前に、もともと大して覚えてないから」と切り返した。抜け落ちていた教科書レベルの知識事項を一つ一つ確認するところから、野中さんの受験は始まったのだ。

当然、このありようでは2019年1月のセンター試験に間に合うはずもない。北大への出願はした、と話す野中さんにとって、同年2月の二次試験本番は「1年前の下見」にしかならなかった。

だが、2年越しで受験をやりきる意志の固さを知った父親が、ここで野中さんに相当額の資金を提供した。「小学校からずっと公立だったってのもあるね」と野中さん。

ひょんなことから受験勉強を始めた野中さんは、一度は不合格となったもののその逆襲への布石を着々と打っていた。勝負の1年が、始まる。

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