【受験特集:どんな道でも、道は道】第5回(1) おもろい成川は、どこにいてもおもろい成川や

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「本気」の浪人生活

京大に進学する思いが強かった成川さんは浪人を決意し、大手予備校に通い始める。8月に実施される「冠模試」を本番と想定し、4〜7月に集中的な勉強生活を送った。以下の表が成川さんのこの期間の一日のスケジュールである。一日の勉強時間は多い日で17時間に及び、平均14時間を受験勉強に当てていたという。

猛勉強の成果もあって、8月には模擬試験で優秀な成績を収め、受験が近づく11月には成績優秀者の全国順位にも名を連ねる。1年の浪人生活の中でやるべき勉強はすべてこなし、過去問もやりつくした。最後は苦手な数学を固め、2022年2月25日試験場に向かった。

京大の空は、青すぎた

2日にわたって行われる京大の二次試験。積み上げてきた実力とは裏腹に、会心の出来とはならなかった。1日目の国語では、直前の移動中に車酔いし、万全とは言えない状況ではあったが、上々の手ごたえだったと話す。一方、午後の数学は難易度が「易化」し、試験終了後に気づいた計算ミスにより「差がついたかも」と危機感を覚えた。2日目の英語はまずまずの出来だったが、日本史は「難化」し、「できたのが国語しかない」と不安にならざるを得なかった。その一方で、「共通テストの判定も悪くないし、そして何より冠模試でよい判定をとれるぐらい頑張ったんだ」と自分を落ち着かせた。

試験終了後、受験とは関係のない勉強をしたりニュースを眺めたり、とのんびり過ごしていたが、合格発表当日はいつもよりも早く目が覚めたという。オンラインでの発表を、京大のキャンパスで見ることにした。全力を受験勉強に注いだ浪人生活。少しの不安は残るが、自分は大丈夫だと言い聞かせた。

正午に公開された、合格者一覧。成川さんの受験番号は、なかった。天を仰いだ成川さんの目には青すぎる京都の空が広がっていた。

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