マイナス50度の超低温室体験実施 本学低温科学研究所

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超低温室内では南極の氷を展示している。下ほど深い場所の氷

本学の5研究所・センターの一般公開が北大祭2日目に行われ、低温科学研究所もマイナス50度の超低温保存室の入室体験などを実施した。普段一般に公開していない施設のイベントに多くの人が来場した。

超低温室では南極の氷を保存し、研究に活用している。氷は南極で氷床に穴をあけ、削って回収。最深で深さ約3000メートルに及び、時期に直して72万年前ほどという。マイナス50度に保つのは氷の性質を変化させないためで、研究では氷を調べることにより過去の環境の復元を図っている。

「南極(マイナス50度の世界)を体験しよう」との企画名で今回の公開では、来場者約50人が超低温室に入った。息子が本学に在学中で栃木から来場した内藤智さんは「じわっとくる寒さだった」と話した。

記者も体験

記者も実際に超低温室に入室した。

防寒服

防寒服の着用から体験はスタート。実際に南極に向かう研究者が着ているものと同じといい、見た目はすごく丈夫そう。だが、意外に軽く、動きやすい印象を受けた。

いよいよ部屋の中へ。まずは、超低温室の手前にあるマイナス20度の部屋に入室した。もちろん寒いが、北海道の寒さを経験してきている記者(札幌3年目)にとっては、防寒服も相まって「まだ耐えられる」と感じた。

超低温室に入る時が来た。扉を開けた途端、鼻から南極の寒さを感じた。呼吸をするのが難しいうえ、息は真っ白。写真の撮影すら集中できなかった。

ほんのわずかな滞在だったが、長居は危険だと感じた。実際に低温研で働く研究者も、この部屋には長時間留まらず、氷をマイナス20度の部屋に運んで研究するという。

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