話題やアイデアの数々は、こうして記事になる【インスタント説明会・Vol.5】

話題やアイデアの数々は、こうして記事になる【インスタント説明会・Vol.5】

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こんにちは、編集部TSです。今回のインスタント説明会では記事ができるまでの工程の全体像をご紹介します。時事ネタも連載も基本的なプロセスは共通しており、企画・取材交渉、取材、執筆・推敲、公開という流れを繰り返します。

記事の青写真を描き、伝える ―企画・取材交渉

取材はスタート地点ではありません。何(誰)を取材しどのように書きたいのか、構想するところから始まります。流れてきた情報の中から取材するトピックを選ぶ時事ネタも、企画テーマを自分たちで設定して取材対象を選定する連載・特集のいずれも、どのような記事に仕上げたいのか企画を練ってから次のステップに進みます。毎回の会議では最新のトピックへの対応について、あるいは次回の紙面発行に向けて題材をどうするかを検討します(急ぎの案件は会議を待たずに取材が決定することもあります)。決められた方向性に基づいて取材の内容や項目を詰め、続いて取材交渉へ。

記事の成否を左右する最初の関門は取材交渉にあります。取材交渉では取材を希望する相手方に企画の趣旨や目的、取材で聞きたいことなどを丁寧に伝え、取材の可否や形式、日時などを確認します。時事ネタの場合は先方が取材を希望しているケースも少なくないため取材スケジュールの調整がメインになることが多いですが、特集や連載企画の場合はこちらで企画書を作成してある程度の時間をかけて交渉する場合もあります。

実際の企画書の一部(2018年12月号の特集企画)

体を総動員して情報を吸収する ―取材

取材が全ての記事にとって最も重要な局面であることに疑いの余地はありません。事前に伝えてあるものも含めて質問内容を改めて整理し、全体の流れや記事の完成像を十分にイメージしておきます。過不足なくメモをとりつつ(細かすぎても大雑把でもいけないのが難しいところ…)、5W1Hなど必要な情報を漏れなく正確に聞き取ることに神経を注ぎます。ただし会話の中にはその場限りの要素が多分に含まれるもの。思わぬ発見や予想外の展開があった場合は現在地を見失わないよう冷静に情報を整理しつつ、新たに得られたヒントを活かせるよう柔軟に対応することが求められます。また取材に参加する人数や状況にもよりますが、記事本文だけでなくどのような画像を採用するのかにも注意を払い、その場で写真撮影をする場合は適切なタイミングでカメラを回すことも必要です。

取材の多くは取材相手としっかり向き合い(オンライン形式も同様です)、時間の制約もそれほど厳しくない状況で行います。一方、イベント会場など事態が流動的に変わるシチュエーションや一瞬のシャッターチャンスを逃すと台無しになる場面、聞きたい事項に比して時間が圧倒的に不足している状況など、プレッシャーを感じながら取材を進めなければならないことも。会話の流れや時間配分などにも気をつけながら、かつ相手の気分を害することなく必要な情報を引き出すことが理想です。

ただし「急がば回れ」です。自分なりの取材スタイルやコツを体得する中で段階的に難易度の高い取材にも対応できるよう、全力でサポートする体制を整えています。経験がない方でも着実に取材をこなせるようになりますのでご安心ください。徐々に取材のスタイルを確立していく過程は編集部での活動における醍醐味の1つと言えるでしょう。

気が抜けない場面では私たちも緊張するものです(2018年の北大祭で撮影)

記事に命を吹き込む ―執筆・推敲

取材から戻った後は集められた情報を順序立てて整理し全体の構成を考え、締め切りや分量を意識しつつ記事の執筆を行います(分量が多かったり時間の制約が厳しかったりする場合には担当部分を区切って複数人で執筆することもあります)。執筆の際には必要かつ十分な量で事実関係が正確に読み手に伝わるように意識し、同じ言い回しの繰り返しを避けるなど可能な限り表現にも工夫します。取材の中で発せられた言葉の引用を織り交ぜることも重要です。なおトピックによって情報量が一定ではないため記事のボリュームも様々で、数文で終わることもあれば前後編で分割する場合もあります。

記事が書き上がった後に待っているのは記事を編集部全体に共有しての推敲作業。編集部では定例会議などでの推敲を「敲き(たたき)」と呼びます。記事全体の流れや構成をチェックし、問題がなければ続いて誤字脱字や事実関係、文末表現などについて参加者各自が率直な指摘を出し合います。敲きを通過した記事は晴れて完成となり、紙面への流し込みやWEBサイト上へのアップロードを経て公開に至ります。

ということで、今回は編集部の記事が企画されてから公開されるまでの一連の流れをご紹介しました。取材や敲きなどのステップについては次回以降もう少し詳しくご紹介したいと思っていますので、こちらもご期待ください。それではインスタント説明会・第5回は以上となります。最後までご覧いただきありがとうございました!