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北大でシカ目撃相次ぐ 珍しいメスの可能性も 専門家「きちんと対処を」

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本学構内でシカの目撃が相次いでいる。9月まで3カ月連続で目撃情報があり、専門家は「情報収集の体制づくりなど大学全体できちんと対処した方が良い」と指摘する。 

直近では9月13日午後11時半ごろ、総合博物館付近にシカ1頭が現れた。目撃した本学博士後期課程3年の村橋究理基(くりき)さんによると、シカは周りの様子を伺っており、メインストリートも横断。村橋さんらを警戒している様子だった。ツノは確認できず体があまり大きくなく見えたことから、「メスではないかと思った」という。

村橋さんが撮影した動画から。動画は村橋さんのツイッター(https://twitter.com/mkuriki_/status/1305170309746630656?s=19)に。

8月は28日午前7時半~8時ごろ、北大病院付近でシカ1頭が出現。本学施設部や警察によると、病院の警備員が目撃しており、その後本学構内のメインストリートを南下して逃げた。

本学では7月にもシカが目撃されているとの情報がある。シカなど野生動物の生態を研究している本学文学研究院の立澤史郎助教(保全生態学)は、「北大のように大都市にあって山と繋がっていない大学で出現するのは珍しい」という。新型コロナウイルスの影響で構内に人がほとんどいないことも背景にあるだろうと推測する。

ただ、最近の出現事例はとくに注目するべきという。目撃されたシカがメスだった可能性があるためだ。

立澤助教によると、今までの北大の徘徊事例はほとんどがオスジカだった。メスは警戒心が強く、よほどのことがなければ生息場所を移動しない。本当にメスであれば「今後そこで繁殖する可能性はゼロではない」(立澤助教)。

もっとも、シカの性別を情報として記録するのは難しい。8月の事例では警察は「ツノがありオスだった」とする一方、立澤助教が大学本部に問い合わせたところ、「ツノがなかった」との情報があった。オスとメス両方が構内にいた可能性もある。

立澤助教は、学内で出合ったシカに対しては「絶対にエサをやらず、近づいて脅かさず、無視するのが一番だ」と勧める。その上で、「情報収集の体制づくりや、事故防止などのマニュアル作成をする必要があると思う」。

また、「迷惑だから出て行ってもらおうと考えるか、野生動物であるシカが気持ちよく過ごせるよう配慮するかでやるべきことは大きく変わる」とも指摘。「どちらの判断もありだ」とした上で「大切なのは①シカの徘徊理由やトラブルを避けるにはどうすれば良いか、北大の知恵と経験で明らかにする②北大とシカがどう付き合うのが良いのか、構成員などが情報を共有し議論する——ことだ」とした。

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