【独自】北大、留学生宿舎を代ゼミに明け渡しへ 札幌駅近くの250室規模 新型コロナも影響

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明け渡される留学生宿舎

本学が予備校を運営する会社から建物を借りて使用している留学生宿舎「北大インターナショナルハウス北8条東」の契約期間が8月で終了し、同社に建物を明け渡すことがわかった。予備校「代々木ゼミナール」を運営する学校法人の高宮学園(東京)から2011年より借りており、本学は契約を更新しない意向を伝えた。約250室ある大規模な宿舎だったが、新型コロナウイルスの影響で入居率が落ち込んだことも更新しない一因だ。

本学は20年12月、代々木ゼミナール札幌校を訪れて建物を明け渡す考えを伝え、2月には文書でも示した。両者は今後、契約終了に向け話し合う見通し。

宿舎は創成川の東側で札幌駅にほど近い利便性の高い立地にある。本学によると、宿舎は9階建てで、約250室あり、うち約240室が留学生向け。留学生向けの室数としては留学生が住める宿舎14棟のなかで最も規模が大きい。

新型コロナの流行で本学への留学生が減少し、コロナ前に多くて8割程度あった入居率が20年10月時点で3割程度に落ち込んでいた。本学の担当者は「留学生がコロナの影響で来れず、今後もメドが立たないこともあり今回のタイミングで契約を終える」と説明した。

高宮学園によると閉鎖後の建物をどうするかは3月末時点で未定だ。

本学の留学生宿舎には学内規程により、原則半年間のみ暮らすことができ、それ以降は賃貸住宅などに移ってもらう仕組み。本学は3月下旬以降の入居者に事情を伝えている。

本学は既存の宿舎の改修などでコロナ後の宿舎確保につなげるという。また新たな留学生宿舎の構想もあるが、規模を含め詳細は未定で、本学は今後検討する。