馬と心を通わせる —体育会馬術部

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大会や練習だけではない。馬にしっかりと向き合い、掃除やエサやりなどのお世話をしながら心を通わせていく。生き物を扱う珍しい部活だ。

1925年に創設された本学馬術部は現在、教養棟から北に歩いて10分の馬場で活動している。競走馬として全国で活躍し引退した馬8頭と部員24人のチーム。暖かい時期は朝5時半から3時間、部活は行われる。

まずは馬が暮らす小屋を掃除。その後、実際に馬に乗り練習するほか、馬の筋力を鍛えるトレーニングをする。例えば前足の筋力を上げるために障害を短い間隔で設置し越えてもらう。こんな活動が週6回あり、部員はそのうち3回以上参加して大会に備える。

馬術競技には3種類ある。馬が正確に美しく動けるかを競う馬場馬術、1㍍ほどの障害を越えていく障害馬術、それら2つに森を走り抜ける競技が加わる総合馬術だ。主な大会は6月の七帝戦、7月ごろの全国大会に繋がる北日本学生馬術選手権大会で、このほか冬季を除き年間を通して大会がある。

本学馬術部は七帝戦では2連覇中。北日本大会では強豪の帯広畜産大などに押されつつも昨年は1人が全国出場権を勝ち取った。

馬に乗り競技に出場するのは素人には難しそう。しかし本学では大学から始めた人が大半で部員24人のうち経験者は1人しかいない。主将の宮川寛希さんは「大学からでも活躍できるのが北大の特徴」と話す。入部後4カ月で試合に出場できるようになり、過去には馬歴1年で七帝戦MVPになった部員がいたという。

そんな宮川さんも大学から始めた。馬のわがままに振り回されるも、先輩に教えてもらったり、日々関わっていったりする中で、どうすれば馬が思うように動いてくれるかわかってくる。「馬に思いが通じたときは感動する」と語る。

大会に出場しなくても馬の体調管理、エサの購入・管理など様々な活躍の仕方がある。新入生に向けては「動物好きな人や新しいことを始めたい人はぜひ」と宮川さんは話した。

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