名和総長の解任申し出 総長選考会議、文科相へ 総長不在8カ月超〈8月号〉

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本学の名和豊春総長(昨年11月17日)

本学の総長選考会議(※)は7月10日、職員に対しパワーハラスメント(パワハラ)を行った疑いがあるとして同会議で審議していた名和豊春総長の解任を文部科学相に申し出た。解任の是非は文科相が最終的に判断する仕組みだが27日現在、いまだ結論は出ていない。名和総長は昨年12月から体調不良により休職中で、総長の不在期間は8カ月を超えた。

パワハラの疑惑については昨年10月末、学内で訴えが上がり、総長選考会議のもとに第三者で構成される調査委員会を11月ごろに設置。同会議で審議を行っていた。

調査委による調査では、大声での叱責(しっせき)や机を何度も叩くなどの名和総長の行為が認められたとされる。

一方で名和総長は調査の内容や総長選考会議での審議の手続きに対し異議を唱えた。7月8日、同会議がパワハラを認めたとの報道を受け、代理人弁護士を通じてコメントを発表し、「業務上必要な注意や叱責を越えて相手の人格を否定するようないわゆるパワハラと評価される行為に及んだ事実はありません」と反論。また、調査委が名和総長への聞き取り調査をしなかったほか、同会議が証拠の閲覧を代理人弁護士に対し大幅に制限したなどとも主張した。

名和総長のコメントが発表された2日後の7月10日、総長選考会議は「総長たるに適しない」と、文科相に名和総長の解任申し出を書面で行った。

国立大学法人法では、学長(総長)の解任は学長選考会議の申し出を受けた文科相が行うと定められているが、2004年に国立大学が法人化されて以降、解任の例はない。

解任の是非の判断をめぐる文科省での審議の状況などについて、同省の担当者は「人事の案件なのでお答えできない」としているが、「国立大学法人法や行政手続法に則って適切に対応する」と話している。実際に解任を行うと判断した場合は行政手続法により、当事者の意見陳述の機会として聴聞の過程を経る。同担当者によると「(聴聞で判断が)変わる可能性はゼロではない」という。

名和総長は昨年12月10日から体調不良による入院のため休職中。卒業式や入学式、協定締結式などの大きなイベントでは総長職務代理である笠原正典理事・副学長が挨拶などを代わりに務めてきた。名和総長のコメントによると、2月に退院し復職を申し出たが、本学役員会に認められなかったという。

総長の不在期間は8月10日で8カ月を超えた。総長のこれほどの長期不在は前例がないという。本学広報課は「業務に支障が出ないよう職務代理を立て取り組んでいる」としている。また同課の担当者は「しかるべき時に今回の件について公表する方向で検討している」と話した。

名和総長は本学の第19代総長。民間企業勤務や本学大学院工学研究院長・工学院長・工学部長などを経て17年4月に就任した。任期は23年3月まで。

 

※総長選考会議…国立大学法人法に基づき総長の選考などを行う学内組織。学外の有識者5人と、学内のメンバー5人の計10人で構成される。議長は石山喬・日本軽金属ホールディングス非常勤顧問。

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