性的マイノリティを身近に 虹の集い、北大祭で発信
「多様な性を考えるサークル 虹の集い」(以下、虹の集い)は、今年の北大祭に向けた企画準備を進めている。住吉姫花さん(教育学部4年)、今西加奈さん(農学部3年、活動名・星宮かな)、大越響輝さん(活動名)の3人に企画内容だけでなく、その背景にある思いについても話を聞いた。
虹の集いは、誰もが安心できる「居場所」を提供することと、性の多様性についての理解促進を図ることを目指している。普段は月1回のイベント「つどい」の開催や各種イベントでの発信活動を行っている。

今年の北大祭では、交流企画や展示・アンケート調査を実施するという。
虹の集いは今年で10周年を迎える。交流企画では、それを記念して復活したYouTube上のラジオ企画「つどいの部屋」の北大祭特別編として、来場者が気軽に立ち寄り、自由に語り合える場づくりを目指す。大越さんは「ゆるく話せる、休憩室のような空間にしたい」と話した。
また、多様な性に関する理解促進に加え、虹の集いの活動内容の紹介展示・来場者を対象としたアンケート調査にも取り組む。虹の集いは「チ・カ・ホDEプライド2026」というイベントでも調査を行い、その際は性的マイノリティ当事者やアライ(性的マイノリティを理解し支える人々)からの回答が多く寄せられたという。今回は非当事者も多く訪れる北大祭で、回答傾向の違いを検証したいと考えている。
一方で企画準備では、言葉選びや内容の検討に苦心しているという。
近年、性的マイノリティを巡る議論への反発もみられる中、虹の集いは「ここに私たちがいて、安心できる空間があることを伝えたい」(今西さん)と考えている。しかし、アンケートや展示内容によっては、意図せず誰かを傷つける可能性もあるため、慎重な検討を重ねている。住吉さんは「今の視点ではこうしたセクシュアリティが抜けているのではないか、こう感じる人もいるのではないかと話し合いながら、アンケートの質問を決めている」と話す。メンバー同士で意見を交わし、多様な立場を想定した企画づくりを進めているという。
今西さんは、今回の出展で来場者に対し、性的マイノリティを身近な存在として捉えてほしいと話す。
「例えば学校でLGBTについて学ぶ際に、『LGBTという人がいてね』と説明されると、まるでその場に当事者がいないことが前提になっているように感じてしまう」と今西さん。性的マイノリティもまた、日常の中で共に学び、生活している存在だとした上で、「普通の人として、当たり前にいて、当たり前に生きている同じ人間だということが伝わったらうれしい」と語った。
当事者や、そうかもしれない人、興味・関心がある人に対しては、虹の集いとの出会いが新たなつながりを見つけるきっかけになればと願う。「虹の集いが全ての人の居場所になれるわけではない。しかし、訪れたことで『こういう人たちは案外そばにいるんだな』と感じたり、他のコミュニティを探したりするきっかけになればうれしい」と話した。
虹の集いは北大祭期間中、総合教育棟E318で出展する。
(取材:川俣・佐藤、執筆:川俣、写真提供:虹の集い)
