木の物語を届ける~北大森林研究会

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5日から7日にかけて第68回北大祭が開催される。そして今、様々な団体が北大祭に向けた準備を進めていることだろう。この記事では多くの団体のうち、北大森林研究会(以下、森林研究会)の出店準備について取り上げる。

森林研究会の代表、薮本大樹(ひろき)さん(環境科学院修士2年)に話を聞いた。

森林研究会の薮本さん、しらかば鉛筆を持っている

今年の北大祭で、森林研究会は「北大銘(迷)木市〜キャンパス材と木工展」という出店をする。銘木市とは一般に丸太の競りなどが行われるイベントである。出店では、北大の研究林の製材やこれまで捨てられてきたキャンパス内の「迷木」などの板材と木工品の販売、しらかば鉛筆作りのワークショップなどが行われる。薮本さんはその出店の中で「木の物語を伝えられる」ようにすると話した。

今回の出店は木の追跡性(トレーサビリティ)が題材となっている。木材は他の一次産業の産物と比べ追跡性が低く、原材料の産地や流通を追うことが難しい。森林研究会では以前より木の追跡性を題材とした出店をしたいと話していたが、それを実際やろうとするのは中々困難であった。森林研究会では研究林や交流のある林業関係者から、出自のわかる木を入手することができる。更に、最近になって研究林や河野銘木店と「木材の利活用」という面で関わるようになった。そのことがきっかけとなって、今回の出店にこぎつけたそうだ。薮本さんは「前々からやろうと思っていたことができるようになった」と語る。

出店に向けた準備として、まず行うのは木材の入手だ。まず、河野銘木店や研究林と打ち合わせを行った。薮本さんはこのようなマネジメントが準備で一番大変だったと話す。

河野銘木店では、木材の樹種や伐採された場所、年代などを語ってもらったそうだ。「実際それがどこから来たのか、あるいはどういった経緯で来たのかを聞きながら木材に接する機会は非常に少ないと思う。だが、実際に切ってきた人や仕入れた人なら、それを伝えることができる」と薮本さんは語った。

研究林の加工場では、学生実験で用いられたという大量のサンプル材も収集した。

河野銘木店の端材置き
研究林の加工場

木材を入手した後はその加工に移る。取材した薮本さんは板材からカトラリーなどの木工品を作っていた。カトラリーは板材から形を切り出し、削ることで製作されている。

木でできたカトラリー

カトラリーの他にも森林研究会のメンバーでしらかば鉛筆を製作している。研究林で伐採した木を製材・乾燥・加工する過程を森林研究会のメンバーで追跡することで、その流れに携わる人を知ることができる。当日にはワークショップとしてしらかば鉛筆のカンナがけの体験を行う予定だ。この企画は2、3年継続して、環境プラザやコープさっぽろでも年4回ほど行っているという。

しらかば鉛筆とワークショップのチラシ

また、こうした木の追跡性に関連した企画の他に、染物をしたいという声が上がり、草木染めのワークショップも開かれ、それに向けた準備も進められている。森林研究会は各々が好きなことをする団体であり、北大祭でもその特色が出ているようである。

草木染めワークショップへの準備の様子

取材の最後に北大祭当日に向けた意気込みを尋ねた。薮本さんは「今回の企画は、いかに木の魅力や物語を伝えられるかだと思う。銘木店や林業関係者のようなメインで働いている人とのハブとして、木についてしっかりお話したい。魅力を伝えるというのは当日ではないとできないことなので、頑張っていきたい」と話してくれた。

北大祭当日、森林研究会は総合博物館の前に店を構える。ぜひ足を運んで、普段は知り得ない木の物語を聞いてみてほしい。

(取材:浅見・山口、執筆:浅見、写真提供:森林研究会)