北大入試、2534人が合格 新型コロナ対応で追試験も実施 —一般選抜 

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本学入学試験の一般選抜追試験の合格発表が3月26日にあり、2022年度の合格者数が決定した。最終的な合格者は2534人。2月25日の前期試験の直前には記録的な大雪に見舞われたものの、試験はすべて予定通り実施された。また今年度は初めて、新型コロナウイルスに感染またはその疑いがあった受験者に対して追試験を実施し、13人が受験した。

本学の発表によると、前期日程の倍率は2.9倍(前年度より0.3ポイント増)で1999人が合格し、後期日程は9.4倍(前年度より2.1ポイント増)で532人が合格。これに加え追試験で3人が合格した。後期日程はほとんどの学部・系・学科等で前年度より志願者が増加し、特に理学部物理学科では出願時の倍率が27倍となった。前期・後期日程試験を合わせた道外出身者は約68%を占めた。

現役生の割合は、11年度以降顕著に高かった前年度の記録をわずかに上回り、前期日程では前年度から1.3ポイント増え72.4%、後期日程では前年度から2.7ポイント増え71.6%となった。

新型コロナの影響で、今年度も3年連続掲示板での合格発表が行われず、インターネットのみでの発表となった。また今年度は新たに、新型コロナに感染またはその疑いがあった受験者に対して追試験を実施。該当者は前期・後期それぞれ7人おり、14人中13人が受験した。

合格者の声

札幌市の高校出身の嶋凛香さんは現役で医学部保健学科に合格。合格発表開始の9時にインターネットで自分の番号を確認し、安心してうれし泣きしてしまったという。自身が入院した際に看護師が安心させてくれた経験から、「気持ちの面で支えになれる看護師になりたい。誰かの力になりたい」と話した。総合大学という本学の強みを生かし、「色々な学びを深めている人と関わり(知識を)吸収していく中で、人として成長していきたい」と学生生活への期待を寄せた。

同じく札幌市の高校出身の鈴木幸村(ゆきむら)さんは、1年間の浪人を経て総合入試理系に見事合格。この1年は両親や予備校の友達、チューターなどに相談し、周りの応援を受けながら勉強を続けてきたという。「先輩の影響で高校1年生の時から北大に行きたいと思っていたが、二次試験の手応えからして受かると思っていなかったのでびっくりした。合格を知った親からは、1年間頑張ってくれてありがとうと労われた」と噛み締めるように語った。コロナ禍でオンライン授業が多いが「友達を作りたいから、対面で授業を行ってほしい」と話す。大学入学後の生活については「勉強とサークルに打ち込んで充実した日々を過ごしたい」と意気込んだ。