【受験特集:どんな道でも、道は道】第1回(2) 進学か就職か、出した答えは「北大へ」 野中直樹さん(理学部3年)

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どうして、そんなにすぐに仕事をやめたのか。一番の理由は、クリーニングの仕事が好きになれなかったことだ。
「19だった自分はあのまま仕事を続ければ40年以上もひたすら誰かの服を洗い続けることになってたけど、人生がそれだけで終わっちゃうことに何とも言えん物足りなさを感じたんだよね」

小さな不満も積み重なり、えも言われぬ欲求不満に追い打ちをかけた。採用時には店舗での接客もさせてもらえると言われたのに、ふたをあければ「男は裏方」の一言で重労働ばかりさせられる。仕事前に毎日やる15分の清掃にも時給は出るはずなのに、払ってもらえない。そして、職場に同年代がいない。何を言っても「これだから若いやつは」の一点張り、自分の話は一切聞いてもらえなかった。「実家暮らしだから住むとこや食べるものに困ることもない、と思って勢いでやめちゃった」と、野中さんは語る。

漠然とした負い目から「魅力を感じなかった」仕事へ就いても、長くは続かなかった。大学への進学とてんびんにかけ続けた「就職」の道に限界を感じた、そんな野中さんがいよいよ本学を受験する決意を固める話は、次章に譲りたい。

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