北大、BCPレベル1での基本的行動の指針変更 ―新型コロナ

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制限の変更内容(発表をもとに編集部作成)

本学は「北海道大学の行動指針レベル1における基本的行動及び各行動の運用・詳細」の改訂を4月1日から適用した。新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に引き下げられることを受けて実施されるもので、マスクの着用や研究・課外活動の行動方針の変更が行われた。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、本学では「新型コロナウイルス感染拡大防止のための北海道大学の行動指針(BCP)」を策定。レベル0からレベル4の5段階に分けて、2020年4月から行動制限などを行ってきた。22年4月1日から現在まではレベル1にあたる「制限(小)」が適用されている。

政府は新型コロナの5類への引き下げに先立って、マスク着用の考え方の見直しを3月13日から適用した。これを踏まえ、文部科学省は大学などを含む各学校に対して、1日以降にマスクの着用を求めないことを基本とすることを通知。今回の改訂はこれらの政府の方針を受けて実施された。

まず、感染拡大防止対策の内容から「マスクの着用」が削除された。1日からは授業やイベントなどの際に「マスクの着用を求めないことを基本」とする。一方、政府・道などの示す「(マスクの)着用が効果的な場面」(注1)では、「マスクの着用を推奨する」とした。

注1 厚生労働省では「医療機関を受診する時」「医療機関や高齢者施設などへ訪問する時」「通勤ラッシュ時など、混雑した電車やバスに乗車する時」などを挙げている。(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kansentaisaku_00001.html

また、発熱などの風邪の症状があった場合の対応について、改訂前は「登校・出勤を行わない」こととなっていたが、「登校・出勤を控える」に変更された。本学の担当者は「5類引き下げ後は、国や自治体を含め、新型コロナの感染対策として『強い要請』は行うことができなくなる。そうした状況などを勘案し、文言の微修正を行った」とした。

研究活動に関して、改訂前は「感染拡大の予防と研究活動の両立に向けたガイドライン」に基づき、本学の「研究活動における感染防止のための確認事項」に留意することが求められていた。改訂後はこれらの記述がなくなり、「各々の事情に応じて総合的に考慮し、研究の実施方法や形態等について、最新情報を確認しながら、引き続き、適切に判断すること」とされた。

学生の課外活動に関しても、適切な感染対策を講じ、顧問教員が申請した場合には合宿が可能になるなど、制限が緩和された。学生団体としての飲食を伴う会合も「禁止」から「極力控える」に変更された。

また「学生相談総合センターの利用」の項目が追加され、感染対策を前提とした対面での相談とオンラインでの相談を受け付けることが記載された。同センターでは、改訂決定前から一部対面での相談を行っており、今回の改訂で対面利用の方針が明文化された形となる。

(記事執筆:松山)